最近、挨拶をしても返事が返ってこない気がする。
大きな声で怒鳴られることが、頻繁にある。
わざと、重要ではない仕事が与えられている気がする。
「これって職場いじめ?」と感じたら、どのように対処したらいいのか、早めに判断することが肝心です。なぜなら、職場いじめが長期に渡り、ストレスが大きくなっていくと心身共に疲弊してしまい、自分がどうしたらよいのか、どうしていきたいのかなどの判断が正常に行えなくなってしまうからです。
まずは、職場いじめに当たるのかを判断し、いじめだとしたら何が原因なのか、どこに相談したらよいのかを知ること。早いうちに情報を得ることで、いじめによるリスクを軽減することができます。
職場いじめについて
職場いじめに関する調査によると、いじめを受けたことがある人が半数にのぼるなど、職場でいじめが起きるのは珍しくないと言えるでしょう。いじめてくる相手が上司であると回答した人が4割と一番多く、次いで多かったのが同僚(3割)という結果から、職場いじめの多くは、上司と言う立場を利用したパワハラであることが分かります。
職場を管理するべき上司自身がいじめを行っていれば、助けてくれる人がいません。また、上司がいじめの当事者でなくとも、自分の管理下でトラブルを起こしたくないなどの保守的な上司の元では、なかなか解決が難しいと言えます。
また、業務上の行き過ぎた指導がいじめに発展してしまうこともあり、いじめなのか熱心な指導なのか、いじめを受けた当事者に判別が難しいケースもあります。
いじめを受けた人は「いじめを解決するための行動を起こしたら、もっといじめられるかも」「仕事上の不利益を被るかもしれない」と感じ、その状況に我慢したり、解決に向けて行動しない人が多いようです。
(出典:https://www.sankei.com/economy/news/180405/prl1804050265-n1.html)
職場いじめの内容を知る
「もしかしていじめかも?」と思ったら、まずは、自分がされている行為がいじめに当たるのかどうかを判断するためにも、どんないじめがあるのかを把握してみてください。
上司や先輩からのいじめは、職場での立場が上であるであるという優位性を利用したパワハラです。
厚生労働省が定義するパワーハラスメントの6つのパターン
・身体的な攻撃(身体に危害を加える)
・精神的な攻撃(大声で叱責するなど、精神的なダメージを与える)
・人間関係からの切り離し(無視や仲間外れなど、孤立させる)
・過大な要求(業務において、必要以上の仕事を負わせる)
・過少な要求(業務において、わざと簡単な仕事を与えたり、仕事をさせない)
・個の侵害(仕事とは関係のないプライベートに関して口出しする)
また、同僚から受ける嫌がらせは、立場上の優位性を利用したいじめではないため、モラルハラスメント(モラハラ)と定義されます。
職場でいじめが起きる原因について知る
職場でのいじめは、あなたに全く非がなく、相手の性格の問題であることも多いですが、あなたがいじめの標的にされやすい相性を持っているケースもあります。相性の問題であれば、相手と自分の相性について理解することで、いじめ解決の糸口をつかむことができると思います。
職場でいじめられる女性のタイプは?いじめる側の特徴や対処法は?
職場でいじめられやすいタイプの女性には大きく分けて4つのタイプがあります。自信がないさん、ご機嫌取りさん、八方美人さん、女戦士さんです。この4つのタイプに当てはまる人は、相手との相性によっていじめの標的となる可能性があります。自分のどんな行動パターンがいじめられる原因となっているのか、また、どんなタイプの相手から目を付けられやすいのかを知ることで、いじめから自分の身を守ることができます。
男性上司に気に入られる女性、嫌われる女性
仕事を一生懸命頑張っているのに、なぜか上司から嫌われている。そんな女性は、もしかしたら男性上司から煙たがれる原因があるのかもしれません。人に甘えるのが苦手で頑張り屋の女性=オス化さんで、男ウケを持ち合わせていない人は、男性上司から見ると扱いにくい部下だと判断されがちだからです。
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いじめの相談先を見つける
職場いじめのアンケート調査からもわかるように、いじめを受けていても、改善を求めずに泣き寝入りする人は多いようです。しかし、誰かに相談することで、いじめの解決には至らなくても精神的な負担が軽くなることもありますから、1人で抱え込まず誰かに話を聞いてもらうことをおすすめします。
身近な相談相手として、職場の上司、職場の同僚、身内や社外の友人に相談する人が多く、なかでも職場の同僚に相談した人の中で7割が相談して良かったと感じています。しかし、心から信頼できる同僚がいない場合はどうしたらよいのでしょう。
職場のいじめ誰に相談したらいい?相談できる相手の探し方と窓口一覧
相談相手によっては、いじめが悪化する恐れもあります。そんな時は、「経済的にサポートしてくれる家族」や「職場の勢力図に関係のない人物で、誠実な人」に相談するのがおすすめです。また身近に相談できる相手がいない場合は、職場いじめに詳しい専門の窓口を利用することもできます。いずれの場合も、いじめを解決したいのか、それとも、心が軽くなりたいのか、相談目的を明らかにすること。また、いじめの首謀者と戦うのか、今は様子を見るのか、職場を変えるのかなど、自分の身の振り方についても心を決めておくなど、相談する前に自分の考えを整理しておくといいでしょう。
いじめの証拠を取っておく
いじめを受けただけでなく、いじめにより退職せざるを得ない状況に追い込まれたり、心身に不調を崩すなどの不利益を被る場合もあります。
そんなときのために「いじめられているかも」と感じたら、どんないじめを受けたのか、記録しておくことが肝心です。
・日記に、その日受けたいじめについて詳細を記録する
・嫌がらせのメールなどは、保存しておく
・暴言や過剰な叱責を録音しておく
いじめの証拠となり得るものを極力保管しておくことで、裁判や労災認定などの際の助けとなるでしょう。
また、いじめが原因で自己都合で退職した場合も、証拠を提出することでハローワークで会社都合に変更可能な場合もあるようです。
職場でいじめを受けたら、早めの対策を
職場いじめは1年以上の長期にわたるケースが多いため、「我慢していれば、時間が解決してくれるかも」と考えていると、心身へのダメージが深刻化してしまう恐れがあります。特に、職場のいじめは精神的な苦痛を与えられることが多く、精神疾患を患うことも。
そのため、ダメージが少ないうちに周りの人に相談しながら、今後の対策を立てるのが肝心です。
解決が難しい職場のいじめ。退職は負けではない!
いじめの度合いによっては、異動願いを出したり、退職をするなど、今の職場を離れるという解決策もあります。頑張り屋の女性は特に、いじめにより職場を離れることに抵抗があるかもしれませんが、心身に不調をきたしては、退職することを決めても再就職の壁が高くなってしまいます。退職は負けではありません。職場いじめの前向きな解決策の一つとして選択肢に入れてみる価値はあると思います。
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