【連載日記 vol.15】怒り


 

【連載日記 vol.15】怒り

※前回までの日記はover30女性の働き方革命バックナンバー

 

「相当、お怒りのようですね」

「…私は怒っているのですか?」

「そうみたいです」

 

猫さまとの対話には毎度撃沈してしまう。

私の心の奥底に隠れている鋭い冷徹なもう1人の私をずるずると引き出されるような。

 

怒り。

 

広い事務所に怒声が響く。

別の課の頭のおかしなおじさんが今日も部下を大声で罵る。

距離にして100メートル以上あったんじゃないだろうか。

私はその罵声に我慢が出来ず立ち上がり声を上げた。

 

なんて言ったのか覚えていないが、多分「何言ってやがんだ」とか、「向こうでやれ」とか、そういう類の言葉だったと思う。

目を真ん丸にした皆がこちらを見ている。

はっと我に返る私。

…またやってしまった。

 

思えばいつもそうだったかもしれない。

私の怒りは、怒りに反応し爆発する。

キレてる奴を見ると感情が揺さぶられる。

過去の恋愛を振り返ってみても、気持ちが冷めるのは相手の怒りを見た瞬間だ。

 

この人も怒るのか。

怒る人は最低だ。

怒り、力でねじ伏せる人間はやはり最低なのだと。

 

感情の精算

 

決して穏やかなタイプではない夫とぶつかることは頻繁にあった。

怒りに対し怒りをぶつけるだけの喧嘩が話し合いに落ち着くことなどあるはずもなく、言葉で理解し合おうとしてこなかった。

毎度の喧嘩で嫌悪感だけが募っていく。

 

間に息子が居ないと笑えないし、夜も眠れなくなってしまった私に「殺気立っている」と猫さまは言った。

そして「怒りの矛先は、お父さんとお母さんです」と続けた。

 

またそこに返るのか…

どこまでも付きまとうのは親との心の癒着なのだ。

暴言と力でねじ伏せる父とそこから逃げ出せなかった弱々しい母。

私は何年も何十年も両親への怒りと悲しみに囚われている。

 

消化出来なかった感情は行く先を失ったまま生き続け、最もぶつけやすい夫へと向かってしまうのだ。

 

「怒りというものを消化するのは並大抵ではありません。

まず、その被害者になってる家族に話すんです」

「…はい。…家族、ですか」

 

父も母も過去の人。

私の家族とは、今、目の前に居る夫と息子。

 

自分で癒着を切り離し、怒りの感情を清算するのである。

目を閉じ、大きくため息をついて息子を迎えに家を出た。

【連載日記 vol.16】に続く)

 

 

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